【カエルフルーツカンパニー】屋号のわけ

こんにちは!カエルフルーツカンパニーと申します。
私たちは信州の小布施町にてこだわりの葉とらずりんごや桃を栽培しております。
新規就農で変わった屋号で農業をしているので、出会った方々によく屋号についてお問い合わせいただくこともよくあります。
まずはご紹介がてら屋号のカエルフルーツカンパニーの由来についてお書きしたいと思います。
なぜ私たちは蛙になったのか?
暇つぶしに読んでいただけたら幸いに思います。
里親研修を終えて
私たちは2014年に新規就農いたしました。※それまでは2年間ほど里親さんの元、農業研修をしました。
新規で農家認定をもらうためにはまず3アールほどの農地を早急にお借りする必要があり、お借りすることのできる畑を探していました。
しかしなかなか自分たちのようなIターン農家には頼りになる親戚などはなく、知り合いも少なかったので農地探しでは苦戦しておりました。
そもそもいつまでいるかもわからない新参者ですから、それも当然と言えば当然ではあります。
もうどこにも農地がないのであれば、せっかく2年間里親さんの元で学んだ農業もあきらめるしかないか…そんなふうにも思い始めました。

あきらめかけた時…
そこへ役場の方から、桃の畑の借り手を探しているという方をご紹介いただけたのです。
里親さんでの研修では主にりんごやブドウの栽培を習っていたので、桃はあまり携わっていませんでした。ほんの数日程度、先代の営む桃畑をお手伝いした程度。
とはいえ今は背に腹はかえられないと、複雑な思いでその畑に足を運びました。
その畑は『痩せ蛙 負けるな一茶 これにあり』の句で有名な小林一茶ゆかりのお寺、小布施の岩松院さんのすぐ手前という立地。
雁田山のふもとの、なんとも風光明媚な景色のみえる畑でした。
私たちはその桃畑の立地に惹きつけられ、無謀にも二つ返事でお借りすることにさせていただいたのです。


一茶の俳句
雁田山のふもとにあるお寺、小布施の岩松院さんは葛飾北斎が晩年に仕上げたという【八方睨み鳳凰図】で世界的に有名なお寺です。
小布施の街からも少し離れとてものどかな場所にひっそりと位置しているお寺ですが、この北斎の渾身の絵を一目見ようと日本中や海外からもたくさんのお客様がいらっしゃっています。
岩松院さんはまた、江戸時代後期の俳人、小林一茶がいくつかの俳句を詠んだことでも知られるお寺です。
【痩せ蛙 負けるな一茶 これにあり】
岩松院さんのお寺にある池の蛙にインスピレーションを受けた一茶はご自身の体の弱い息子さんを蛙になぞらえてこの句を詠んだとされています。
ここの畑では確かに小さな蛙たちがピョンピョンと元気に跳ね回っており、その蛙たちにまだ農家としての実績もなく、技術も未熟な痩せ蛙のような私たちはなぜか言いようのない親近感が湧いてしまっていたのでした。
痩せ蛙 負けるな一茶 これにあり
私たちも元気に頑張ろう。そんな風に勇気付けられるようなひと時でした。
まだ漕ぎ出しの私たちの農園の屋号は「カエルフルーツカンパニー」
まだまだトライ&エラーの繰り返しですが、果樹研究会をはじめ農協の方々、その他たくさんの小布施の農家のエキスパートの方々にいつも勉強させてもらいながら、日々努力を重ねてまいりたいと思います。

私たちの目指すフルーツ
人はみな、それぞれの場所で忙しく日々を励み、その努力のおかげでこの世界は回っています。
私たちは、そんな人たちみなさんに、果物の適地である小布施町が育む自然の恵みたっぷりの美味しい果物をお届けしたいと願っています。
日常のほっと一息つくひとときに寄り添うフルーツ。
楽しい仲間たちと囲む、美味しいフルーツ。
そして、日々の努力を応援する、自然からの小さなご褒美。
そんな果物たちを通じて、皆さまの暮らしに少しでも笑顔をお届けできたら幸いです。
小布施町ならではの旬のフルーツを、この時期にぜひお楽しみください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
